BIS論壇 『「陝西省~日本ビジネス交流会」に参加して』2017年8月27日 中川十郎

BIS論壇 『「陝西省~日本ビジネス交流会」に参加して』2017年8月27日 中川十郎

2017年8月24日、北京のホテルニューオータニで第2回日中(陝西)プロジェクト協力セミナーが開催された。BISにもたびたび参加されている日中現代経済研究所所長の劉 峰・経済学博士ともども参加した。陝西省側関係者50名、日本側50名が参加し盛会であった。

筆者は、陝西省、JETROが先に東京で開催の同様会議に参加。たまたま8月20~23日、河西省、南昌・九江市の国家職業大学、陶器の名所・景徳鎮などを訪問中だったので、23日の午後、北京に飛び、この会議に参加した。
主催は、陝西省商務庁、JETRO北京事務所、参加者は、陝西省政府幹部、中國商務部外国投資管理司幹部、陝西省商務庁・陝西省外事弁公室・陝西自由貿易試験開発区担当者、陝西省企業代表、駐中国・日本大使館公使、JETRO理事・北京事務所長、日本企業代表者であった。司会は陝西省商務庁長、趙 潤民が行った。会議の目玉は、陝西省が「一帯一路」の起点となるところより、「一帯一路」計画への関与、建設プロジェクトの説明が大半を占め、日本企業の参画を強く求められた。
会議は西安先端技術産業開発区のハイテク産業、西安経済技術開発区のハイエンド製造業、楊凌師範区の近代農業プロジェクト、西安国際港務区の近代物流産業、西安生態区の金融サービス業、西咸新区空港新城の航空物流産業、西咸新区秦漢新城の健康産業など「一帯一路」関連プロジェクトの紹介が行われた。
その構想は、まさしく習政権が総力を結集する21世紀のシルクロードの西安を起点とするアジアからユーロッパへの壮大な計画で、「一帯一路」はすでに具体的に動き出していることを実感した。会議では、西安からの参加者が、唐時代の日本の遣唐使以来、中国と日本は1000年近い善隣友好、文化交流の長く深い関係があること、この機会に日本と西安とさらなる21世紀の経済、文化交流を促進すべきこと、遣唐使の秀才として誉れ高かったが現地で没した「井 真成」、唐の安南使として活躍した阿倍仲麻呂、現代では京セラの稲盛和夫氏らの経営分野での業績を高く評価。西安と日本が「一帯一路」を通じてさらに協力を強化したいとの要望が西安側講演者各位より強調された。会議で、日本は今こそ「一帯一路」で中国に協力すべきと発言したところ、会議後、内外の記者やビジネスマン10数名が名刺交換に私のところに殺到した。中國側関係者が日本の参加にいかに関心を持っているかの証左だと思った。南昌から北京へのAIR CHINA(中国航空)の機上で目にした“China Daily”紙には「一帯一路」関係の記事が3つも出ており、中国の関心の高さに驚いた。一つは、中国は2020年までに時速350キロの新幹線車両500両を製造するというもの。2つ目は、パキスタンの外務大臣が習主席と面談。パキスタンは「一帯一路」による中国-パキスタン経済回廊計画に全面的に協力すると発言。3つ目の記事は、成都が「一帯一路」の中西部の航空、鉄道のハブとなりつつあり、米国やポーランド、ドイツ、オランダへの直行便が動き出しているとの記事だ。日本も積極的に動かねば「一帯一路」に出遅れ悔いを千載に残すだろう。